★×忍足侑士B★

□ひずみ
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大事にしてあげたい。
なのに、行動に移せない。
それでも、大好きだから。

□■ひずみ□■

「はっ…はぁ…」

忍足は部屋に一人ぼっちでいた。
部屋に窓は一つもない。
あるのは重い鉄の扉、そして大きなベッドのみ。
それ以外のものは何一つとしてない。
そんな部屋で、忍足が出来ることは何一つなかった。

「ただいまー。ええ子にしとったか?」

「…白石…」

扉が開いて入ってきたのは白石だった。
そもそも、この部屋に忍足を連れ込んだのは白石だ。
この部屋に連れ込まれてから、忍足は一度も外に出ていない。

「今どんな気分や?」

「っ…最、悪…」

忍足の身体は普通では有り得ないくらいの熱を持っていた。
それは白石が忍足に薬を盛ったからだ。
しかし、忍足にはまだ理性が残っていて、白石をきつく睨み付けている。

「ふーん…その薬、かなり気持ちよぉなるって評判なんやけどおかしいなー?」

「っ…」

そうして話しているうちにも身体の熱はどんどん上がっていく。
遅効性の薬はじわじわと忍足の身体と精神を蝕んでいく。
白石の手には大きな紙袋が持たれており、その中身は忍足からは見えない。

「そうそう、これな。使ってやろうかなと思って持ってきたんやけど」

「…何を…?」

白石の笑顔には嫌な予感しかしない。
扉はまたきっちり閉められて、逃げることは出来ないらしい。
そうでなくても、忍足は何も着ていないため、逃げることは不可能なのだが。

「大人しくしとったら気持ちよぉしたるで?」

「別…に、そんなんいらんわ…!」

もはや身体にほとんど力が入らない状態ながら、忍足は気丈に言い返す。
こうして笑う白石が危険だということは、これまでから十分過ぎるほどに理解していた。

「もー、しゃあないなぁ。そういう素直やない子には…これ使うしかあらへんよな」

「な、に…?」

白石が近付いてきても、忍足には逃げるだけの体力がなかった。
薬のせいで力の入らない足では、走って逃げることも出来ない。
そうしているうちに、忍足は両手に手錠を掛けられていた。

「ちょっと窮屈かもしれんけど、我慢してな?」

そう言って笑う白石は、どこまでもさわやかな笑顔だった。

***

「ぁう…あ、っくぅ…!」

忍足は掛けられた手錠を更にベッドに繋がれ、身動きがとれなくなっていた。
後孔には太いバイブが押し込まれ、中を掻き回している。
もう何度達したか判らず、腹や内股は自分が吐き出したものでびしょびしょに濡れていた。

「なあ、気持ちええ?それとももう飽きてきたか?」

確かに、バイブが振動して忍足に与える刺激は単調なものだ。
しかし、薬で敏感になった身体にはそれさえたまらないものとなる。

「ぁ、うあ…はーっ、は…」

忍足は、ただ弱々しく白石を睨み付けるだけで、何も答えない。
というより、何も答えられないのだ。
まともな言葉を発することが出来るような状態ではない。
内股はビクビクと痙攣し、無意識にバイブを締めたり緩めたりしていた。

「ほな、次は別のもん挿れてみよか」

「っん…!」

何の躊躇いもなく、バイブが引き抜かれた。
銜えていたものがなくなった後孔は、物足りないとでも言うかのようにひくひくと収縮を繰り返している。

「そうやなぁ…これとかええんやない?」

白石が取り出したのは、小さな玉がいくつも連なった玩具。
嫌な予感しかしないが、忍足は逃げる術を持たない。
先ほどまで銜えていたバイブよりも小さなそれは、何の抵抗もなく忍足の中に挿っていった。
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