★×向日岳人A★

□ストレート
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思い始めたら一直線。
どうやったら、止められる?

□■ストレート□■

岳人が日吉を意識し始めたのは、割と最近のことだ。
それまでは日吉のことはなんとも思っていなかったどころか、寧ろ生意気な後輩くらいに思っていたのだ。
しかし、あるきっかけでダブルスを組むようになり、自然と一緒に練習する時間が増えるようになってから、いつの間にかマイナスな感情は減り、気になって仕方なくなってしまっていた。
しかし、特別な感情を抱いたからといって、すぐにそれを伝えることは出来なかった。
元々その手のことには疎い日吉と、意地っ張りで素直になれない岳人ではなかなか進展することもなく、気付けば意識し始めてからかなりの時間が経過していた。
そんな二人が付き合い始めたのはつい最近のこと。
岳人からの告白に、日吉が頷いたらしい。
そのことについては、同じ部活で親しくしているレギュラーメンバー達は喜んでくれた。
しかし、付き合い始めたからといって、その仲に何か変化があったかというと、全く何もなかった。
ただ、下校が一緒になったこと、休日を一緒に過ごすようになったことくらいだった。

***

そんな他愛のない日々が暫く続いた頃。
岳人は日吉の家に遊びに来ていた。
日吉の家は広く、日吉に与えられた部屋もかなりの広さだった。
そのため、二人で多少騒いだところで、家族は何も言いに来ない。

「…なあ日吉」

「なんですか?」

「俺らってさぁ…付き合ってるんだよな?」

不意に岳人が零した一言に、日吉は固まってしまう。
確かに告白されて、返事をした。
しかし、具体的に何か変わったかと問われれば、答える自信がない。

「やっぱさ、付き合うってことは…その、色々あると思うんだよ」

「…はあ…」

岳人が珍しく口篭っている。
いつも岳人は思ったことははっきり言うタイプで、日吉もよく振り回されていたのだ。

「だから、さ…今日は…」

「っ…!」

突然、日吉の視界が回転する。
それが岳人に押し倒されたからだと気付くには、少し時間が掛かった。
岳人は日吉の腹に馬乗りになり、その顔を見下ろしている。

「な、なんですかっ…」

「何って…判ってんだろ?」

岳人の顔は明らかに欲情していた。
頬は僅かに紅潮し、目も潤んでいる。
そういったことに疎い日吉ですら、綺麗だと、どうにかしてしまいたいと思うくらいに、その表情は煽情的で、普段とは違い、どこか艶めかしくもあった。

「先輩…?」

「なあ…いいだろ?…しようぜ」

岳人はそのまま日吉に覆い被さり、強引にその唇を奪った。

***

「んんっ…はぁ…」

岳人は、すっかり服を脱いでしまい、日吉に跨がって自身に触れていた。
なかなか乗り気にならず、本気かどうか疑っているらしい日吉を煽るためだ。

「ほらっ…見て、ろよ…っ?」

日吉の目の前で大きく脚を開き、両手で懸命に自身を扱く。
自身は硬く勃ち上がり、先走りが大量に溢れ出している。
頬は真っ赤に染まり、半開きになった口からは熱っぽい吐息と甘ったるい声が溢れる。
間違いなく、日吉に見られて興奮しているのだ。

「あ、ぃや、っ出る、…っもう、あ、ぁあああっ!」

「っ…」

岳人は大きく身体を跳ねさせ、日吉が見ている前で達してしまった。
大量の白濁が勢いよく吐き出された。
それは岳人の胸まで飛び、その身体をいやらしく白く濡らしている。

「はぁっ…はぁ…」
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