★×跡部景吾A★

□交差する感情
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宍戸と跡部が恋人同士であるということは、実はあまり知られていない。
実際、べったりなわけではないし、甘い雰囲気を醸し出すわけでもない。
しかし、二人は恋人同士。
特に跡部は、宍戸になら何をされてもいいくらい宍戸のことが好きなのだ。

□■交差する感情□■

日曜日。
氷帝学園男子テニス部の、数少ない休み。
その日、恋人らしく家で仲良く愛を確かめ合うのは、もはや必然だった。

「宍戸…?」

「あ?なんだ?」

いつものように甘い甘いキスをして、いざ行為を始めるという時、宍戸が何か持っていることに気付いた跡部。
宍戸が持っている何か、細い細い針金のようなもの。
バイブやローターなら何に使うか判る。
ローションや薬でも理解出来る。
しかし針金なんか、一体何に使うのか、跡部には見当もつかなかった。

「それ…何?」

「いや、何でもない。気にするな」

そう言われると余計気になってしまうものだが、宍戸の手が素肌を撫で始めるともうどうでもよくなる。

「ひ…ぁんっ!」

ただでさえ一番大変な部であるテニス部で、部長兼生徒会長の跡部は、こうして身体を重ねることも頻繁には出来ない。
今日も、先週の日曜日した後、一回もしていないせいで、溜まって燻っていた欲望はすぐ熱くなる。

「おい、まだ触ってないのに勃たせてんのかよ」

「あぁん…やぁ…っ、だってぇ…」

「一週間、一回も自分で抜いてないのか?」

「…だって自分じゃ抜けない…から…」

実際、跡部は自分で扱いても抜けなくなってしまったのだ。
当然、それは宍戸のせいである。

「へぇ、可愛いこと言うじゃねぇか」

その言葉にすっかり上機嫌になった宍戸は、跡部の服を取り払い、既に勃ち上がり、確実な刺激を求めて震える自身に手をかけた。
びくりと跡部の腰が跳ね上がる。

「ひゃあっ…あっ、だめ、すぐイっちゃう…っ」

「イけよ。ホラ」

「あっあん…あぁあぁああ…っ」

跡部は呆気なくイってしまった。
早過ぎる絶頂だった。
その事実に跡部は顔を真っ赤にする。

「早っ…」

「や…っ//」

宍戸に笑われたのが恥ずかしくて跡部は顔を背けた。
そのせいで宍戸が何をしているのか判らなかった。

「Σっい、痛っ!!」

突然自身に痛みが走る。
跡部は驚いて自身に目をやった。
そこで見たものとは、さっきの針金を自身の尿道に差し込んでいる宍戸の姿だった。

「やだっ、痛いぃっ!宍戸っ、何して…っひぃいいっ!!痛っ、あっ!」

跡部の言葉も聞かず、宍戸は針金をどんどん奥まで進める。
跡部の全身からは汗が噴き出し、小刻みに震え、涙は止まらず、また声も抑えられなかった。

「痛い…痛いぃ…っ、やめ…許してぇ…っ」

普段の跡部からは想像も出来ないような顔で宍戸に哀願した。
そこで宍戸が僅かに針金を引くと。

「Σヒッ!?」

痛みと共に、ある強烈な感覚がした。
宍戸は針金を抜き差ししている。
跡部は痛みよりその感覚に恐怖を覚えた。

「宍戸、やめ…やめてぇっ!だめぇぇっ!!」
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