★×跡部景吾A★

□その日まで
1ページ/3ページ

日曜の朝。
カーテンの隙間から差し込む朝日に目を醒ます。

「……ん…」

ふと横を見ると、一緒に寝ていたはずの恋人が見当たらない。
部屋の中を見渡してもその姿は確認出来ない。
跡部は裸だったので、身体にシーツを巻き付けて、部屋を出た。

「侑…士…どこ…?」

半泣きになりながら恋人を探す。
忍足と付き合って、跡部は精神的に弱いところを剥き出しにしてしまった。
今ではもう忍足がいないと不安でたまらない。

「侑士っ…」

「景ちゃん?」

零れそうになる涙を堪えていると、恋人の声。
エプロンをしている。

「御飯作ったで。温かいうちに食べ…」

「侑士…っ!」

跡部は忍足の言葉を遮って抱きついた。
忍足は跡部の頭を撫でてやり、額にキスをした。

「堪忍な。淋しい思いさせて」

この通り、二人は誰が見てもラブラブの恋人。

□■その日まで□■

「ご馳走様」

忍足は料理上手で、今日の朝食は味噌汁に御飯、塩鮭にお浸し、卵焼きといった和食だったが、その辺の料亭に出してもいいくらいの味だった。
それに対して、跡部は料理がからきしダメなのだが。

「美味しかった…」

「そうか、よかった」

「侑士」

「ん?」

跡部は洗い物をする忍足に後ろから抱きついて、耳元で囁いた。

「デザート…食べて?」

このデザートとは跡部のこと。
忍足は洗い物を中断して、二人で寝室に向かった。

***

「ん…、侑士ぃ…っ」

元々シーツを巻き付けただけだった跡部はあっと言う間に裸になる。
忍足も服を脱ぎ捨てる。
朝日の差し込む中、明るい部屋で睦み合う二人。
忍足が素肌に舌を這わせ、跡部は素直に反応する。

「や…っ、あぁ…あっ!侑士、あ…ン!」

昨夜もしたので、跡部の膣口は胸への愛撫だけでヒクつき、愛液を垂らしながら忍足自身の侵入を待ち望んでいた。

「景ちゃん、ここもうヒクついとるやん」

「ぅあっ、は…恥ずかし…よ、やだぁ…」

「なして?そんだけ感じてくれたんやろ?」

忍足はあまりに綺麗に笑うので、跡部の顔は耳まで真っ赤になる。
そんな顔は、こうして二人きりでいる時にしか見ることは出来ない。

「侑士、コレ…着けてあげるから…」

跡部が取り出したのはコンドーム。
跡部財閥の一人娘である跡部は、婚約もしていないうちに妊娠など、許されるはずもない。
そもそも、二人とも中学生なのだから、これくらいはしなくてはいけない。

「んん…ぁ、ん、んん…ふぅ…ん」

ぴちゃぴちゃと音をたてながら、子猫のように忍足自身の先端を舐めて濡らす。
濡れてきたのを確認すると口を離し、コンドームの袋を切る。

「ん…んー…っ」

標準より大きい忍足自身にコンドームを着けるのはなかなか難しい。
跡部は破ってしまわないように気を付けながら少しずつゴムを下ろしていく。

「ん……出来た!」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ