リクエスト
□空と雲。俺と君。
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まだ夏の暑さが残る昼下がり。
俺は1人、屋上に居た。
雲と空。俺と君。
そう言えば、さっき5時間目始まりのチャイムが鳴っていた気がする。
次の授業は数学だっけ??
どうでも良いような事ばかりが頭に浮かぶ。
俺は、少しうんざりして、その場にドサッと寝転んだ。
自分の真上にあったのは、一点の汚れも無い澄んだ青空と、自由に浮かぶ大きな雲。
あの青空のように澄み切った心があれば、俺ももう少し素直になれるだろうか??
あの雲のように柔らかくいれたら、俺も何も恐がらず自由になれるだろうか??
そんなどうしようも無い事を考えて、俺は、今日何度目かのため息をついた。