小説
□2人で歩く道
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今日は2月14日、バレンタインデー。
自分の気持ちを伝える事が出来る数少ないチャンスの日
何時もは大人しい女子でさえ、今日は少し大胆になって自分の気持ちを伝えに来る
そしてまた同じ風景―――
「仁王先輩!!チョコレート受け取って下さいww」
「ありがとしゃん(ニッ」
毎年の事だから良く解ってるけど、アイツはモテる。
その証拠に、帰る途中の今でさえ仁王はチョコレートを渡されている
その風景を見ながら、またため息を付く
俺が女だったらこうやってチョコレート渡してたんだろうな・・・なんてくだらない事考えながら
「ブンちゃん元気無かね〜〜??どげんしたん??」
「そっ・・そっか??別に普通だろぃ??」
イキナリ話しかけられて少し驚いた
「ボーっとしてたじゃろ??バレンタインの日は毎年嬉しそうにしてたのに、今年はため息ばっかじゃ」
俺、そんなにボーっとしてたかな??ため息も・・自覚ねぇし;;
「ホント何でもねぇって!!ちょっと疲れただけだぜぃ;;」
「それなら良いんじゃが・・のぉ、今日俺ん家寄って行かん??」
仁王の家に行くのは初めてじゃなかったけど、約束もなしに誘ってくるのは珍しい
「別に良いけど・・何か用あんの??」
「用ってモンでも無かけど・・たまにはええじゃろ??」
不思議に思いながらも、俺はとりあえず仁王の家に行くことにした