小説
□転校生にご注意を!![前編]
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「伝えたい事って何だよぃ??」
薮内が帰った後直ぐに質問をする丸井
その頃には既に午後の授業は始まっていた。
「あんなの嘘に決まっとるじゃろ??」
伝えたい事がある・・仁王がそんな事を言うのは珍しい、だからこそ授業をサボってまで残ったのに・・。
丸井は相当ご立腹の様子だ。
「2人で過ごすの・・久しぶりじゃな??」
そう言って嬉しそうに微笑む仁王を見て、少し罪悪感を覚える丸井。
「雅治・・ゴメンな??薮内の事、俺の性格解ってて何も言わないでくれてるんだろぃ??」
「俺が好きで我慢しとるんじゃ。謝らんで良かよ??」
「サンキュ雅治。大好き」
その言葉に一瞬驚いた顔を浮かべる仁王。
しかし、直ぐにフッと笑みをこぼした。
「ブンちゃんがそんな事言うてくれるなんて嬉しいぜよ。雅治くんは幸せ者じゃw」
「俺と付き合ってるんだぜぃ??幸せなのは当たり前だろぃ??」
そう言って顔を見合わせて笑いあった。
その後2人は久しぶりに誰にも邪魔されない幸せな一時を過ごしたのだった。