☆A別館☆
□健康診断
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「えーーっと。じゃあ…これと、これとこれ!デザートはぁ…ん〜食べてから考えるから今はいいや!」
「かしこまりました」
そう言って頭を下げると、ウエイターさんは行ってしまった。
「あれ?行っちゃった!まだ大佐頼んでないじゃん!」
うっかりにも程があるんじゃねぇの?
「ああ、私はいいんだ。そう伝えてある」
「え、なんで?」
だいたいいつも同じものを頼むのに…
まぁデザート食うのは俺だけだけど。
「私はいいから君は好きなだけ食べなさい」
「だからー!なんで大佐は食べないんだよぉ!」
お腹いっぱいなのに…
付き合ってくれたのかな…
「実は…医者に止められてるんだ…」
その言葉に心臓が止まりそうになった。
「え…?どっか…悪いの、か?」
「明日検査でね」
サラッと言いやがって!
「なんでもっと早く言わねぇんだよ!」
「別に大した検査じゃない」
それはあんたの判断だろうが!
「ほぉ。私を心配してくれるのか?旅ばっかりで全然そばにいてくれない君が」
「そ、それとこれとは違うだろ!心配に決まってんじゃんか!だって大佐は俺の…」
大切な…
恋人、なんて…
「俺の?」
「/////…絶対言わねぇ!!」
一人で顔を赤くしてると
「お待たせ致しました」
料理が運ばれてきた。
「……いただきます」
「どうぞ」
とりあえず口に運んだものの。
「………。おいしくない」
「エド…店の人が聞いたら泣くぞ?」
なんであんたは笑ってられるんだ!
俺がこんなに心配してるのに!
「一人で食べてても全然おいしくない!しかも大佐が明日検査だなんて聞いて余計味なんか分かんねぇ!」
「エド…。もし…私が大きな病気にでもなったら…ずっとそばにいてくれるか?」
そんなの当たり前じゃねーか。
………。
縁起でもないけど。
「ぅん…いる…」
「じゃあ病気も怖くないな」
だから何なんだよ!
そんな可能性があんのかよ!
「俺はイヤだ!そんなことで大佐のそばになんかいたくない!…ふぇ…」
感情が込み上げて泣けてきた。
「な!何も泣くことはないだろう!本当に病気になったわけじゃないんだから!」
「でもイヤだぁぁ。そんな話ぃぃ…」
こんな人も多い場所でカッコ悪いけど。
知るか!
「悪かった!私が悪い!謝るから!」
「死んだりしない?」