☆A別館☆

□恋人
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「はぁぁぁ」

これで何回目のため息だろう。
もう数えるのも疲れた。
原因は…

「はぁぁぁ」

すぐそばで気持ちよさそうに寝てるあんた。
書類に埋もれてぐっすり。
俺がここにいるのに、よく寝てられるな。
久しぶりに会えるから…
急いでここにやってきたのに。
俺が部屋に入っても起きやしない。
ありえない。
最初は疲れてるんだろうからって思ってたけど。
だんだん腹たってきた。

「大佐…?」

ちっちゃい声で呼びかけてみた。

「……………」

無反応かよ、こら。

「ロイぃ?」

ちょっと甘えたかんじで呼んでみる。

「ん……」

やっぱり起きない。

「むぅぅぅ」

なんだよ。
俺が今日帰ってくることは知らせてただろ!?
会えるの楽しみにしてたの…








――俺だけ?








「大佐のばか。無能」

起きてたら絶対反応しそうな言葉を投げても返事はなくて。
こりゃ文字通り“爆睡”ってやつだな。








――それなら…








寝ている大佐の隣に立つ。

「ろーーーい?」

覗き込んでも。
気持ちよさそうに眠る顔が視界に入るだけ。

「襲うぞ?」

なぁんて。
でも…


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