壱
□暴走メリィゴウランド
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部室内が静まり返った。
誰かがごくっと喉を鳴らした音がする。その部屋にいる部員の視線は一点へと注がれていて。
「ラウンドワン。本山VS島崎」
前川に名を呼ばれた両名の前には、ほかほかの肉まんが五個ずつおいてある。
本山と慎吾は互いに目線を合わせたあと、そっと肉まんに目を落とした。
「レディ…ファイ!」
前川の合図と同時に二人は肉まんに手を伸ばし口に詰め込みはじめた。
――早食い対決である。
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