Others..g

□090909
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我慢できなかった。







「あ、あっあっ、あああっ…!」
「少年、少年少年少年んんん!」
「あーっ!っああ、んあ、あっ」


溢れる欲望が渦を作って流れ出した。

七つの夜を待つ間、夜ごと少年を想い、その甘い記憶に誘われた。
我慢した。我輩は我慢した。
我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して、己が渦巻く欲望にそのまま引きずり込まれてしまったのだ。

ああ、愛しき少年!

絶望に打ちひしがれよ!
憎悪に歪んだ表情を見せよ!

我輩は少年のその儚さに惹かれてやまないのだ!



「あああ、ひっあ、あ…うあっ」



スジャータさん!スジャータさんスジャータさん!

後ろから裏側から、俺の身体に手が這う。
スジャータさんを、俺の恩人を、俺の好きな人を殺めた手が、俺の身体を這っている。

あの修行の日々は無意味だった。力の差は歴然としていた。何が光の真理だ!
こんなにも近くにいる仇に、傷の一つすら付けられないのだ俺は。

あの手が、俺の手を取り、指を絡める。合わさった指先から微かに鼓動が届いた。
信じられない。あの人の鼓動を止めた手が、当たり前のように脈打っている。

「はっ、あぁっ…ああっ、くそっ、死ね!殺してやるっ!」
「ああああいいよ、少年。もっとよく顔を見せてごらん!」
「うあっ!ああ、あっあああ、んあ、あ、っ」

憎めば憎むほど、揺れて乱れ叫ぶ俺がいる!信じられない!

「我輩は少年のその儚さに惹かれてやまないのだ!」



まぎれもない真実。






(渦)(甘い刹那)






後書
ダヴィ×ピカでエロ。

変態書くの楽しかったなー。


20090909

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