BOYS LOVE
□おれのスピードスター
1ページ/1ページ
『キャー!ケンヤくーん!』
『かっこええ!こっち向いて〜!』
─バンッ!
「なに謙也さんモテとんねん」
「ええっ!?急になんやねん!」
俺はジャージから制服に着替え真っ最中の謙也さんをロッカーに追いやり、音を立ててロッカーに手を置いた。
一番始めの声援は、今日の部活中の謙也さんのファンっちゅー話や。
馴れ馴れしく謙也さんの名前呼ぶなや。
「光の方がモテとるやろ!」
「部長ほどやないですけど」
「否定せんのかいっ!」
「財前の方が謙也よりはモテとるやろ」
「あら、うちは謙也くん好きよ♪」
「浮気か!小春ーぅ!!」
てか退けや、と言う謙也さんを無視してさらにじりじり詰め寄る。
周りに先輩たちがおってもお構いなしっちゅーことで。やって俺ら公認やし?(レギュラーの中だけな)
「謙也さんは誰のやねん」
「…………財前光、」
「ならデレデレ鼻の下伸ばさんといて下さい。みんなの謙也さんやない、俺の謙也さんなんやから」
「っ鼻の下伸ばしとらんわ!そ、それに……俺はずっと、光のもんやん」
「謙也さん…」
かわええ。なんちゅーかわええこと言うようになったんや謙也さん。
少し恥ずかそうに、照れながら言う謙也さんに俺はきゅんっとときめいた。
でも、
「上半身裸で言われたら、誘ってるようにしか聞こえないんスけど」
「ばっ…!///ちちちちゃうわアホ!」
脱いだ上ユニホームで前を隠す謙也さん。それが逆にえろくてそそられる。
あー、そない照れんといてくださいよ。よけい抑え利かんくなるやん。
「謙也さんがかわええこと言うんがあかんのやで。お仕置きやな」
「はあ!?ちょ、なんでお仕置き?!」
「ええから、謙也さんは大人しく喘いでください」
「おかしいやろそれ!やって、まだみんなおr
「小春〜!一緒に帰ろ!」
「ほら金太郎さんも帰るわよ」
「えー?なんでー?謙也と光はー?」
「謙也はん、財前はん、お先に」
「財前、戸締まり頼むな。謙也、オサムちゃんに部誌頼むわ。ほなまた明日〜」
「うぃース。お疲れ様です」
「えぇえー!!みんな帰んのかい!なら俺も一緒にk
「先輩ら気利かしてくれはってんから帰ったらあかんやろ。ほら、さっさと下も脱いでください」
先輩らが空気読んで部室から出ていかはった。部長ってほんま気利くな。
まっ、盗み聞きしたはるんかもしれんけど聞かせたもん勝ちやろ?俺の謙也さんっちゅーことで悪い虫付かんくなるし。
でも先輩たちはおらんなったのに、謙也さんはなかなか脱ごうとせぇへんからズボンに手をかけた。
「ぎゃあ?!///脱がすなやアホ!!」
「脱がせてほしかったんでしょ?もう何度もお互いの裸見てるんやから恥ずかしがることないやろ」
「おま…っ!部室でなんていや、やって……ひぁっ!」
あとはご想像にお任せしますわー。
まっ、謙也さんは俺のっちゅーことで。おいしくいただきました。
END