REBORN!

□悪戯ジャンヌ
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「ヤッホーイ!!」
教室から脳天気で楽しそうな声が聞こえる。またあいつか……と溜息がつきたくなるようなこの日常風景。
またあいつは先公につまんねぇ罠でも仕掛けたのかよ。飽きねぇ奴だなと苦笑いする。
あいつと始めて会ったのは1年前くらい。サボり場を探して歩いていたとき耳に通るその声を聞いた。
竹刀を持ち、袴姿で剣道場に居たお前は凛々しく気高く見えた。
その時からだ。お前の事を気になり出したのは。俺はあちこちで情報を集めた。耳にしたお前は最初の印象と全然違った。
戦場のジャンヌと呼ばれていたお前は1年ながら敵を倒す剣道のエースだが、授業中はただのお転婆娘。頭はそこそこ良いみたいだがいつもふざけて遊んでる。
ハァ、どうして俺はこんな奴に惚れちまったんだ……と頭を抱える。
だが、目を閉じると頭に浮かぶのはいつも見るお前の向日葵のような笑顔。
この俺が1人の女に惚れるなんてありえねぇぜ。
でも…………

「あっ、獄寺!!またあったな!!」

「見に来てくれたのか?サンキュー!!」

「今の見た!?大成功だぜ!!」

お前の楽しそうな声を聞くとそんな事考えている自分が小さく見える。
やっぱ俺はお前が好きだ。
いつ振り向くか分からないが絶対お前を俺の方に向けてやる。
向日葵は太陽の方を向くもんだぜ。いつか俺がお前の太陽になってやるよ。


悪戯ジャンヌ

(だが、鈍感なお前だから時間がかかりそうだな)
(ちょっと頑張んないとな……)


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