スマブラ小説

□マルスのバレンタイン大策戦
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マルスがリンクの邪魔を決意してから10分後。
リンクの周りには、トランシーバー片手に張り込む、怪しい人々の姿があった。


ザッ、ザーーピッ


「えー、こちらピーチ、リンクはアイクの部屋方面に向かって進行中、どーぞ。」

「こちらマルス、リンクはチョコ持ってますか?どーぞ。」

「えー、こちらロイ。何でこんなことに巻き込まれたのか分からないが、リンクはチョコを持っている模様、どーぞ。」

「こちらサムス、ただいまからアイクの確保に向かいます、どーぞ。」

「こちらマルス、健闘を祈る!」


ぷつっ。


10分という間に何があったかは不明だが、マルスはどうやら女子達や他のおもろがってる連中と手を組んだらしい。

もちろんロイもしっかり巻き込んでいる。


策謀は、現在進行系。


「アイクー?」

「ん?ああサムスと言ったか、俺に何か用か?」

「乱闘があるから呼びにきたのよ。」

「え?今日俺は無いハズだった気がするが?」

「それが今日、急に変更になってね、マリオ達が待ってるから行ってあげて。」

「あ、ああ。そうか....すまない、わかったよ。」

急な変更に少し慌てて走っていくアイク。もちろんこれは嘘である。
マルスの策謀はかなりの規模で進んでいた。

「...こちらサムス、ターゲットの排除に成功、ただいまから帰還する。」

「こちらマルス、ご苦労。」


「あれ?サムス、何でこんな所にいるの?」


「リンク!?」

アイクを騙した帰り道でリンクと鉢合わせてしまったサムス。

トランシーバーからはマルスの驚いた声が聞こえてくる。

「あ、もしかしてチョコあげるとこだった?」

「あ、そうそう!でも居ないみたいなのよ!」

「そう、驚かしちゃってごめんね、じゃあ頑張って。」

裏返りかけた声で何とかその場をごまかす。
リンクはそれを驚かしてしまったと解釈し、サムスの挙動不審さにも、差ほど気にせず去っていった。

「びっくりしたー...」

「にしても、流石僕のリンク!優しいなぁ!」

「あんた以外にはね。」

「煩いよ、ロイ。」

「本当の事です。」

一段落したところで一旦集まるマルスの愉快な仲間達。
そこでまた、マルスの無謀な作戦が提案される。

「もうさー、リンク以外の奴みーんな乱闘にブチ込んだ方が早くねぇー?」

「そんな無茶苦茶な!?どんだけ俺様思考!ってか気ぃ短すぎっ!!」

「煩い、ロイの分際で。お前、ちょっと皆乱闘に巻き込んで来いよ。」

「おーいマルス!キャラ変わってるよマルス!そもそもちょっとで済まされる人数じゃないよマルス!!」

リンクからチョコを貰えない苛立ちに凶暴化し始めたマルス。

そこに不幸にもチョコを持ったスネークが通りかかる。


「ねぇスネーク、そのチョコ誰から?」


当然のようにスネークに突っ掛かるマルス。

「リンクという少年からの義理チョコだが。」

「ゴメン、死んで。」

「ままま、待てマルス!義理!義理だから!!」

「煩い、赤毛。」

もはや、リンクとチョコという単語が合わさると暴走のスイッチが入るマルスを、全力で止めようとするロイ。

あくまでも止めようと、なのでマルスは止まらず、スネークへとにじり寄って行きます。

「な?一体何なんだ?」

「逃げて!スネークさん今すぐ逃げて!!」

「チョコ、チョコ、リンクのチョコ...殺す。」

「何故チョコぐらいでそんな殺気がだせるんだ!?」

「あ、それ禁句...」
「え?」

チョコぐらい、という言葉は、今のマルスの逆鱗に触れるのには十分過ぎる言葉であった。

「やっぱ死んで、スネーク。」

「え...?」


「あちゃー...」


そして、マルスの暴走がはじまった...

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