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□綱吉くんとザンザス様
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「…………あ!顔の脇についてる羽がないんだよ」
「え?…………あれ?!ほんとだ…無くなってる!」
「何か羽ないと地味だね」
「朝にはついてたはずだから…落としちゃったんだ!きっと」
「へぇーバッカで〜。ドージ!
ドジザンザス!ドカス!」
「ガビーン!」
「うざっ。まぁいいじゃん、スペアとかあるんでしょ?」
「あるにはあるけど……落ちつかねぇ…!」
「今まで気がつかなかったくせに…。じゃあ仕方ないね、もう帰ったら?」
「でも…せっかくはるばるやってきたのに…………!」
「あーもう!ザンザスのそーゆう優柔不断なとこキライ!
羽なくて我慢できるの?出来ないの?ハッキリしてよ」
「(綱吉が怒った!)ぅ………………がまん…できます」
「…ならまだ居ればいいんじゃない?代わりにこれでもつけてなよ」
「……何だこれは」
「コレ………イタリアにはないのかな?
日本人がよく使うおしゃれアイテムだよ」
「おしゃれか!」
「いいじゃん。似合ってるよ」
「そ…そうか?」
「……よし、ちょっと散歩に出る?屋敷の中案内するよ。たまにしか来ないから行ってない場所とかあるんじゃない?」
「あぁ…」
in談話室
「………………」
「あれ、骸じゃん。今日はオフだっけ?」
「いえ………午後から任務ですが…………。それは何の冗談ですか?」
「………何のことだ?」
「貴方の顔の脇についてるやつですよ」
「あぁこれか?さっき綱吉にもらったんだ。羽をなくした代わりにな。日本ではおしゃれアイテムなんだろ?」
「………………………」
「…何か言いたげな顔だね、骸」
「綱吉くんもイジワルなひとだ……どこがおしゃれアイテムですか。どうみても"しゃもじ"でしょうが」
「シャモジ?これはそういう名前なのか………」
「(良いんですか?彼信じ切ってますけど…。しゃもじ……滑稽な)」
「(いつになったらからかわれてるって気がつくかと思って。
ザンザスってば以外にピュアだから騙されやすいんだよ(笑))」
「(綱吉くん…君って人は)」
「じゃあ骸、今日も任務頑張ってね。報告書まってるからー。さて!次は中庭にでも行ってみる?」
「おぅ。……じゃあな」
「…行ってらっしゃーい(ザンザス……なんて哀れな男!)」