色々な世界

□雑用の範囲
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「仕方ないでしょう。ウチには役に立つ使用人がいないんです。」


「い、いやでも…;」


「嫌なら辞めていただいても結構ですよ?(ニコッ」


「やらせていただきます。」←即答







ちょっとした事情で
街を彷徨い歩いていた私は

ここの主である、
シエル・ファントムハイヴ伯爵に拾われた。

それ以来、私はこの家の使用人…
否、雑用係として働いております。






「おや、素晴らしいやる気ですね。」


「それはどうも。」


「その意気でしっかりと働いてください。」


「はい…。」







くそ、セバスの野郎!

私が断れないのを知ってて
わざと大量に仕事を押しつけやがって!!

働きますよ、働けばいいんでしょっ!!!

あの笑顔が心底むかつく。
てか自分でやったほうが早いんじゃないの!?





「何か言いたいことでも?花子さん?」


「なんでもありません。どうぞお気になさらず。おほほほほ…。」







私はここに捨てられたら行き場がない。

"必要ない"と切り捨てられれば
私の人生、終わったも同じなのだ。


だから私はただ命令に従い、
黙々と仕事(雑用)をこなすのみ。




その内容は
ほとんど決まっている。









「またですかフィニさん!」


「き、気になって直してたらこんなことに…。」


「はぁ…ここは私が片づけておきますから、あっちをお願いします。」


「でも…。」


「今日はお客様が来るんです。私はお庭のことよくわらかないので…フィニさんにしかできないんです。」


「花子ちゃん…。」


「素敵なお庭にしてください。期待して待ってますから。(ニコッ」



「!/// うん!僕頑張る!行ってくるね!!」


「あ、フィニさん!」


「ん〜?」


「…5割のやる気で頑張ってくださいね?これ以上めちゃくちゃにしたら私…許しませんよ?(黒笑」


「…は、はい〜!!;;」








そう。

ファントムハイヴ家使用人たちの
後片付けだ。
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