Long Way

□魔の定期テスト!赤点はいやよ
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世の学生にとって憂鬱なもの
それは



「だーーー!テスト勉強やだ!」

「星夜うるさい」



そう、定期試験である



「あー…勉強やだ、めんどくせぇ嫌い」

「優姫も好きじゃないよー、でもやらなきゃ補習だもんー」

「いつもあっぱらぱーなのになんでお前こういうときだけ真面目なの」



テスト期間が被り、現在双方テスト10日前。
自宅で二人で勉強、というか優姫が勉強しているので星夜もやっている。



学校が違うため、テスト範囲の分野が微妙に異なり、共有ができないので各自でやるしかない。



「氷帝って補習あんの?」

「赤点取ったらあるって亮ちゃんが言ってた」

「何点以下?」

「普通に30以下」

「うへー」



星夜が筆記具を放り出して突っ伏する。
やる気はハナから0である。



「星夜〜勉強したほうがいいよ〜」

「やだ、聞きたくない、やだ」

「テスト範囲分かってる?」

「それは知ってる。やるのめんどくせぇだけ」



星夜がベッドに移動して眠りの体勢に入る



「立海に補習制度あるかしらないけど、後悔しても知らないよー」



とはいうものの、やる気が0の奴に何を言っても無駄である。
優姫は一人で勉強を進めることにした。






〜〜〜




「えっ、補習あるの」


翌日、学校で沙耶に聞くと、衝撃の事実が待っていた。



「あるよ〜、結構ガッツリ。あ、英語と数学は課題もあるよ」

「!?」



めっちゃめんどくせぇじゃん。



「なになに星夜、自信ないの!?一緒に補習受けに行く!?」



実乃が仲間よ!とばかりに両肩に手をおいてくる。
実乃はあまり勉強が得意ではないらしい



「実乃は何か苦手なのあるのか?」

「うん、英語がね〜全然わかんないの。一年からずっと補習」



英単語も覚えられないが、文法が全くわからないらしい。
つまり全般的にわからないということだ。



「星夜は何が苦手なの?」

「……」



実は星夜は全般的に勉強が苦手である。
しかしその中でも特に苦手なのが


「数学…かも」


そう、数学である。
特に今回のテスト範囲である関数と確率はてんで駄目である。
何がわからないのかすらわからない。


「数学私も苦手〜」


横にいる沙耶がほわわんとした口調で言っているが、たぶん沙耶はできるやつである。いや、確実に優秀人材であるにちがいない。



「ただいま〜」


そこへ、委員会の用を済ませた秋が帰ってくる。
こいつも勉強できそうだよな



「あ、おかえり秋〜いまね、苦手科目について話してたの」

「苦手科目?」

「星夜は数学なんだって」



そうなの?といった表情の秋と目線があう。



「星夜、全般的にできないイメージなんだけど」

「……」


よくわかっているじゃないか。
ほんとにそうなので反論する気にもならない。



「えっ、そうなの星夜!?」



実乃の純粋な疑問が心に刺さる。


うーん、補習あるんじゃ、ちゃんとやらんとなと思う星夜だった。




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