Long Way
□学校生活は大変だ
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とある日の休み時間。
優姫は特にすることもなく、彩夏たちと他愛のない会話をしていた。
「羽織さんっ」
すると教室の前に一人の女の子。
自分の苗字を呼ばれて優姫はふと顔を声の方に向けた。
「?」
「ちょっといいかな」
目が合えばニコリと笑い返してくる。
面識がある?
そういえばいつかのときに少し話した子だった。
「どうしたの?」
ちょこちょことドアの方に向かうと、その女の子は再びほほ笑む。
「話があるんだ。羽織さん、まだ部活入ってないでしょ?」
「うん、そだね」
「私の入ってる部活紹介したいから部室のほうに来てくれないかな?」
「おーいいよー行く行くー」
優姫が軽く誘いに乗ると、その子はよかった、とほほ笑み、続いてじゃあ行こうか、と優姫に背を向けて歩き出す。
わくわくしながら優姫はそれを追いかける。
その際、なぜだろうか後ろに視線を感じたような気がした。
――――――――
たどりついたのは、人気の少ない廊下の行き止まり。
そのわきにちょこんとある教室の中に女の子は入っていく。
ここが部室…?
少し不審に思いながらも女の子に続いて教室に入る。
すると、目に留まったのは複数の女子たち。
…部員?
そう思い顔を合わせようとすると、彼女たちは
優姫の姿を目にとめるなり、ニヤリと意味ありげな笑みを浮かべる。
ま、まさかこれは…
いじめキターーーーーー!
これは呼び出しというやつかYo!
優姫が場違いなテンションで盛り上がっていると
そのうちに、優姫を呼び出した女の子がこちらへ向いた。