Legend2
□第3話 強者
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「…?…。ニンジン500本ありますか?」
首をかしげながらそれだけを問いかけると、店の店員は脅えながらありったけのニンジンをもって来た。通常の半額で良いと言われ、とにかく謝られた。
「…半額にしてくれるのは嬉しいのですが…それでは商売にならないでしょ?いいですよ通常の値段で…おいくらでしょう?」
「はい!申し訳ありません!御代は結構でございますとも!!」
「いえ…あの…ですから…」
通常の値段を問いかけると、ニンジンごと店を出された。とにかく謝罪を述べられ、こっちは訳がわからなかった。
「…どうしたら良いんだろう…。お金…」
「くれるって言うんだから、もらっちゃえば?」
財布の紐を解き、私は固まる。フィンは能天気なことを言い、「そういうわけにはいかないでしょ。」とフィンをしかる。彼女は口を膨らませた。
「くれるって…」
「あの…お金…ここ置いておきますね?」
フィンの言葉を無視し、私は店の中にお金を置いていく。そのまま荷台にニンジンを置き、次の店に向かった。色んな店に行き、やっと小麦粉とコーヒー豆を手に入れ、全てを荷台に乗せる。そのまま荷台を引いていく。
「…リュイのどこにそんな力があるの?」
「どこにって…。まぁ…よく言われますけど…」
荷台を引いているとフィンにそれだけを指摘された。私は溜め息を吐きながら荷台を引く。
「…お嬢さん…」
「?」
店への帰り道、後方から声をかけられた。私は首をかしげ振り返る。振り返ると、仮面をつけた男達が私を囲んでいた。