A GREAT SOLDIER

□第3話 選ばれし者
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第3話 選ばれし者…





 それは今から3週間も前の話しだ。平和だったこの地に起こった暴力騒動。最初はその辺の路地裏にいた不良達の喧嘩だった。それが今では、善良の市民も互いを殺し会うようになった。
 私はその事件の真相を探るもの。名前はレイチェル。真相を探るにしても、何の手掛かりもなく、どうしたらいいのかわからなくなる。

「ふざけんじゃねぇぞ!!」

「やんのかコラァ!!」

 また、喧嘩が始まった。国が出したとりあえずの対策は全ての凶器となる物を廃棄すること。魔物被害が拡大するこの期時世に、あまりやってほしくない対策だった。

「喧嘩はやめてください!」

 私はとにかく、目の前で喧嘩を始める二人を止める。何とか抑えたが、二人の殺気は酷いものだった。そのまま、二人はどこかに行った。

「…あれ、誰か殺すぞ…」

「…わかってる…。私は彼を追いますね?」

 隣から話し掛けてきた幼なじみのヴィンに、私はそれだけを告げてその場を離れた。私は分かれた二人のうち、一人について行く。彼は人気のないほうに向かって歩いて行った。
 やっぱり…。そう思って彼が何かやる前に捕らえようと試みる。

「止まれ…」

 不意に、市民の前に一人の女性が立ち塞ぐ。危険を感じ、そこに急いだが、女性が彼に触れると、彼は姿を消した。

「………………………」

 私は驚いてしばらく放心していた。気付くと、そこに女性の姿もなかった。
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