神の子

□第2章 二人目
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第2章:二人目



 あの誓いを立ててから3年。私はもうすっかりと迷いを断ち切り、あの日のスランプは無くなっていた。

 だが…

 先日将軍と一緒の任務を承り、私達は隣国に長期滞在していた。その帰り…私達は残党兵に襲われた。
 一人一人の力が弱かった為に、結構楽勝だったのは確かだ。

「マスター!!危ない!!」

 その声で私は振り返った。

「…ディーナ…ディーナ!!」

「…マスター…お怪我は…ありませんね…」

 何処かに身を伏せていた残党兵の一人が私に斬りかかってきたところ、ディーナは私を守る為に魔法障壁を出して私を庇ってくれていた。その為、彼女の構成されている全ての力を使った為に彼女は消滅した。
 私は自分の不甲斐なさにあきれ果て、落胆していた。

 そんなとき…

「…私が…ですか?」

 私が城に帰って少しすると、皇帝陛下に呼び出され、謁見の間に向かった。陛下の用件は私にロスト・ジェネラルの称号を与えることだった。

「恐れ入りますが…ロスト・ジェネラルは男性にのみ与えられる称号。わたくし等に与えられる称号ではありません。」

「もともと、その称号が男のみと言う法律はない。問題はなかろう。お前の様な者をいつまでも一般兵にしておくのは勿体なかろう?」

 そう言って、陛下は私を将軍にしようとしていた。私は断固として断り続けたが…。

「クリストファーの推薦でもあるのだ。」

 そう言われ、返す言葉がなくなった。そのまま、私は今度新しく出来る女性部隊の指揮官を任された。
 その部隊は今、試験の最中で、3000いる中から、500にまで絞らないといけないらしい。

「…まだこんなに居るんだ…大変だな…」

 私は試験会場に入って周囲を見渡す。そこには今までの試験を勝ち抜き、ここまできた強者達がうじゃうじゃといた。
 逆に言えば、私以外のロスト・ジェネラルに認められた人達…今更基本的なことで絞ったって、たかが知れてるだろう。そう思って、私は試験内容を考えてた。

「…これから、私が試験の監督をします。今更、貴女達に基本的なことで絞ろうとは思わないけど、私、貴女達の実力知らないから、まずはそれを見せてね?」

 そう言って、私は武器を出した。

「…受験番号あったよね?数が小さい人から私にかかってきて。」

 そう言うと、番号が小さい人から武器を出して戦闘体制に入った。

「…受験番号0001…ユニ・コロナード。行きます。」

 まず、ユニと名乗った人は実力者って訳ではないらしく、攻撃に力が入ってなかった。
 代わりに、攻撃のテクニックがあり、確実に急所を狙ってくる。

「…次!」

 それから次々と相手をしていった。皆そこそこの実力者だったが、飛び抜けてすごいと言う人は今のところいなかった。

「…受験番号1059。ロビン・カーソン。行きます。」

 ロビンと名乗った人は今までの受験者とは違う目をしていた。彼女は今回の受験者の中で一番の実力者と言えよう。私から見ればまだまだだけど、今のままでも、一部隊を任せられるくらいの実力はあった。
 ただ…そんな彼女にも、やはり欠点と言うものがあり、他がボーダーラインを越えていた為、その欠点が異常に目立つ。彼女自身、自分の欠点に気付いていない。





 取り敢えず、第一次試験が終わり、私の感に触った人は大人しく帰ってもらった。
 続いて第二次試験。この試験では、知識を見る為にペーパーテストを実施した。勿論、先の試験でこなしてきただろうから、応用に応用を重ねて、かなり難しい問題になっていた。
 カンニング等の不正行為を働いた人達には当然さよならしていた。
 第一次、第二次で合計1895名が失格になって、残りが1102/500になった。
 次はどうしようと考えていると、私の試験内容に不平不満を言い出す人がいた。

「…何?私のやり方に問題あった?」
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