LOVERS

□again
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 雲ひとつ無い青空。

 いつもなら、さほど特別に感じる事ではない。

 でも今の私には、そんな空がとても美しく感じられた。

 あちこちから立ち上る煙。爆音。悲鳴。血煙。

 大地に転がる、かつて人間だったもの。

 私の目の前には、そんな光景が広がっていた。

 様々な感覚が麻痺し、自分が本当に生きているのか、分からなくなりそうだった。

 それでも私は、殺し続けた。

 自分が生きるために。

 もう一度あの人に会うために。

-終-


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