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□嘘つき
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わかってたんだ。
本当は、全部。
最近雅治の態度が今までと違うことも。
ただ、気付きたくなかっただけ。
「別れよう」
切り出したのは、私。
どんなに待っても言ってくれないから、私
が切り出した。
もし雅治が切り出したんなら、きっと泣く
ことだってできただろう。
「…わかった。」
雅治は少し笑って言った。
それが、私の心を壊した。
泣く理由さえくれないなんて。
雅治のファンにやられた、もう痛くなんか
ないはずの古い傷が疼く。
あぁ、いっそのことこれを理由に泣いてし
まおうか。
そんな勇気ないくせに。
でも、あなたが好きだから。
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続くかもです。
なんだかんだハッピーエンドがすきなので
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