お題一

□嘘吐きな15題
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03:気にしてないよ


「ぶぉあはッ」
盛大にコケた。自分でも何語か分からない言葉を発しながら。
いや、私が悪いわけじゃない!私は人為的にコカされたのだ。目の前にいる、悪魔のよーなヤツに。いや、これでは悪魔に失礼だ。コイツの方が何億倍とタチが悪い!!

ドゴッ!
「〜〜〜っ」
上から足に押さえつけられる。私はいつものごとく、悪魔より何億倍もタチが悪いネウロに――
グシャッッ!!
「――〜〜〜ッ」
悶絶。

「な、何すんのよ・・・」
涙目になりながら反論すると、
「いや何、ヤコよ。貴様が何か失礼なことを言った気がしたのでな。つい」
くっ、スルドイ・・・!じゃなくって。
「つい、じゃないわよ!!つい、でアンタは人を足蹴に・・・!!ぐぶぁらッッ」
腹にストレートが。またしても私は何語かと言いたくなる様な声をあげてしまった。
「だまれコガネ虫」
「なんでコガネ虫!?」
「あ、そうでしたね・・・これではコガネ虫に失礼だと言いたいのですね、先生」
何を爽やかな笑顔つくってんだこの野郎ォォォ!!
「私に失礼だぁぁあぁあ!!」

「そうですね――――では、」
そう呟いたのをきっかけに、今までのネウロの爽やかな笑顔が、一瞬にして凶悪なカオに変貌した。
「この汚物が。早く自分のするべき仕事をしろ」
「もはや私は生物ですらないですかァァァアア」
「だまれ生ゴミ」
足、来た。
「ぐぼぉはぁあっ!!」
「どうした?さっさと立て」
「〜〜〜っ、言われなくても立ちますよ。もうアンタのドSには付き合ってらんないわよ」
「・・・、ではさっさと仕事をするがよい、家畜」
「かち・・・ッ、いいわよっ、アンタに何言われようが気にしないもんッ」


「ヤコ」
「ん?何」
「・・・」
「何よっ、ネウロッ」
「・・・貴様、気にせんのか?」
妙にまじめな顔で聞いてくる。
「は?何を?」
「人間というものは他人にいわれの無い暴力等を受けると嫌な気になるのではないか?だから我輩のやる事は気にするのだろう?」
「ああ・・・ま、もう慣れ?気にしてないよ」
「・・・」
アレ?少しネウロが変?
ま、変なのはいつもか。


「ふむ」
神妙な面持ちで、一言ネウロが吐き出す。
「何よ」
「では・・・」
急に、ネウロの声の調子が変わった。
「ヤコよ」
「だから、・・・何、よ」
何なの。私、何か・・・した?

ニタリ、と悪魔の口元が歪んで、
「我輩が貴様の持っていた食料をすべて燃やしつくしてしまった、と言っても気にしないな?」
「・・・・・!!?」
「どうした、何をおもしろいカオをしている、廃棄物」
廃棄物!?
「いや、なんていうか、ね。き、気にして、な、ない・・・けど、気にはする、っていうか、い、いや!!きッ、気にならない・・・!――ことも、無い・・・ような・・・」
ネウロのニヤリと笑った嫌な笑顔が見える。ああ畜生。
「・・・っ!き、きききき、気にして、まま、ませっ、ま、せ・・・せ・・・・・っ、んんっ!!!!」


「ふはははは」
ヤコは、嘘がヘタクソだ。
正直に言えば良いものを。気にしてない、などと言うのではない。我輩を気にしろ。目の前に居るのだから。
気にしなければ、面白くない。反応をしてしてこそ、からかいがいがあるというものだ。





* * *
気にして欲しい魔人様。(笑)良いねv反応して欲しいネウロが良い(笑)
うーん、ネウヤコ??ぽいですよね。初かもしれない。好きなモノしかかかないので、匪弥子一直線だったからなぁ。
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