お題一

□寄せ集め的散文お題
22ページ/22ページ

20:愛にも致死量があるんだよ


「ねえ、俺死ぬのかな」
いきなり、そんな事を言ったら、桂木の不審げな顔が目に入った。

繋がっている、俺と桂木の手に目を落とす。
桂木の、白くて細い、折れそうな指が俺の指と絡まっている。
(力入れたら、折れちゃう、かな)
人間の身体は、そんな事くらいで折れるほど、脆くは無いと知っているけど。
それでも俺から見たら細すぎる指を、あまり強く握る気にはなれなくて、だからほんの少しだけの力を込めてみる。

「匪口さん、」
突然なんでそんな事を、と俺が発した言葉への疑問が、桂木の顔に出ている。
「んー」
繋いだ手を、引き寄せて。吃驚している桂木なんかお構いなしに、抱きとめた。

「だって俺、幸せすぎる」
ぎゅうーっと抱きしめていたら、桂木の匂い。
「あー落ち着く」
俺の腕の中におさまった桂木の身体は、やっぱり細くて折れそうだと思った。

「やっぱり俺、幸せ過ぎて死ぬんじゃ無いかなあ」
ねえ、愛にも致死量があるんだよ?





* * *
うーん。
あんまりお題と話のなかみが合ってない様な……。

すいません。お粗末さまでした!

100502
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ