BOYZ LOVE

□永遠の愛情
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 生い茂る木々の下にシカマルと女はいた。




「奈良先輩が好きです」

 女は頬を紅潮させて、ボソボソと話した。まるで青春の1ページを開いたような、そんな感じ。この子は、一体なんの後輩だったんだろうか。
 花粉でむず痒い鼻を照れ隠しも兼ねながら擦る。女は全くこちらを見てはいなかった。



「アンタさ……噂とかで聞いてない?」

 噂という名の事実なのだから、めんどくさい。

「聞いてます」

 女は髪を耳に掛けながら、貰った!!と言わんばかりの顔をしてこちらを見上げた。


「オレがホモって話だぜ?」



 青春の1ページは、途端に涙に濡れた。

「センパ……ホモ……」

 女はそのまま座り込んでしまった。全く女ってのは、めんどくせーと心の中で罵倒したところで現状が良くなる訳なく。


「泣くなって。悪かったよ。アンタが聞いた噂と違うので」

 あれ、違う。自分の言ったことに笑うなんて気持ち悪い。

「アンタの思うようなヤツじゃなくて悪かったな」

 あれ、また違う気がする。今度は笑えなかった。何が言いたいか、自分でも分からない。

「オレ……」

「奈良先輩」

 女が厳めしい声でオレを呼んだ。



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