めんどうくさいけど

□ラブストラック
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「シカマルがどんな姿になっても俺はずっと好きだよ」


 カカシは羞かしげもなく言った。オレはそれがとても嬉しかったけれど、何も言えなかった。カカシはストレートだから、それに圧されて、言えなかった。








「別れて」




 空耳かもしれない。

 だって、そうする理由が見つからない。オレは何も言わずに、ただカカシに目を向けた。




 すると不思議そうな顔をして、わざわざ口布まで下げて。


「聞こえなかった?俺と、別れて」



 今度は聞き違えない、はっきりと聞いてしまった。




 何で聞こえないふりをしなかったんだろう。結果は同じとしても、もう少し。あと少しでも一緒にいたかったと思ってしまう。

 ネコだからってわけではないけれど、カカシとのことに対しては、どうもオレは女々しい。


 でもそれも今日で終わり。それをカカシが望んでいる。






―――「じゃあね」




 オレは別れたくなんかなかった。諦めることなんて考えられなかった。これからのことが、物凄くめんどうくさくなるのは分かっている。それでもオレは諦められなかった、カカシのことが大好きだから。





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