めんどうくさいけど
□猫舌
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久しぶりに飯でも行こうって言うから、てっきり二人でだと思ってたんだ。今後の班のことなんかを話しながら、師弟水入らずでよ。
「どうもー」
「……こんばんは」
恍け面のこの上忍に会うまでは。
「おいアスマ」
どうせ聞こえてしまうだろうからと思い、声はそこまで抑えなかった。
オレとアスマの少し前を歩く上忍・はたけカカシは、夕日で輝いて見えた。
「何だ?」
「どうして言わなかったんだよ」
「カカシのことか?」
アスマは知っている、オレがカカシ先生とうまく話せないのを。
話したくないわけではない。むしろあの“どこか不思議な人”の話を聞いてみたいとさえ思う。それでも、オレはカカシ先生の前に出るとだめなんだ。
「ああ……ったくもう」
「そんなに怒るなよ。俺が取り持ってやるから、な?」
やっぱりアスマは知らないんだ。