めんどうくさいけど

□猫舌
1ページ/4ページ

 久しぶりに飯でも行こうって言うから、てっきり二人でだと思ってたんだ。今後の班のことなんかを話しながら、師弟水入らずでよ。






「どうもー」

「……こんばんは」

 恍け面のこの上忍に会うまでは。




「おいアスマ」

 どうせ聞こえてしまうだろうからと思い、声はそこまで抑えなかった。

 オレとアスマの少し前を歩く上忍・はたけカカシは、夕日で輝いて見えた。

「何だ?」

「どうして言わなかったんだよ」

「カカシのことか?」

 アスマは知っている、オレがカカシ先生とうまく話せないのを。
 話したくないわけではない。むしろあの“どこか不思議な人”の話を聞いてみたいとさえ思う。それでも、オレはカカシ先生の前に出るとだめなんだ。



「ああ……ったくもう」

「そんなに怒るなよ。俺が取り持ってやるから、な?」

 やっぱりアスマは知らないんだ。





次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ