BOYZ LOVE

□支配されないものもの 前編
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 集合場所に行くといるはずのない顔がいくつか。
 スカした顔したの、瞳の中にそれを映すの、そして金髪。



「おはようシカマル!」

 朝っぱらから菓子を頬張っていた親友が、オレに気づいた。いのもこちらを振り返る。



 ああ、めんどくせー。



「おいなんでお前らがいんだよ」

 予想はつくけど。

「シカマル聞いてないの?アスマ先生が不在だから今日は七班と十班の合同任務なのよ〜!」

 いのがサスケをチラチラ見ながら言った。サクラはさっきからガン見。

 関係ねぇけど。



「あそう」


 集合は朝の8時だった。まだ任務内容を聞かされてないから、実際動き始めるのはもう少しあと。

 只今の時間は……


「あぁーっもうカカシ先生遅すぎるってばよ!!!もう昼じゃねぇかァ!」

 ナルトは、まだかなり遠くにいるカカシをいち早く見つけた。相当きてるんだろう。
 半笑いの上忍は歩調を速めるでもなくゆっくりと子供たちの前に現われた。


「ごめんねぇ。腰の曲がったおばあちゃんを……」
「それうそだってばよ!」


 言わなくてもみんな知ってるっつーの。

 金髪はぎゃーぎゃー騒いでいたが、任務説明の時は黙ってそれを聴いていた。
 本日もDランク任務。逃げ出したペット22匹の捕獲。


 めんどくせー。






 任務は好調に進んで。おのおの特性を活かして結構バラバラに、時には連携して着々とペットたちを捕まえた。



「はぁー」

 あと3匹がどうしても見つからない。

 めんどくせー。あいつらなんかもう飽きてきてるし。



「シカマル」

「えっ?」

「ちょっと」

 いきなり銀髪に声を掛けられ、手招きされた。ああまただ。

「な、なんスか?」




 また二人きり。



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