長めのはなし
□だってずっと好きだった
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いつ頃からだろうか。気付いたら俺様の口からは溜め息しか出なくなっていた。
そりゃそうですよねー。俺だってね、自分の事分かっていたつもりでした。普通だと、俺様は正真正銘のノンケだと!
でもそうではないらしい。
だって
「佐助ー!おはようでござる!」
「おはよう旦那ー!ハイ、おはようのチュー!vV」
「あは、くすぐったいぞ佐助!」
ノンケだったらこんな男のコにドキドキむらむらしないもんね!
でも旦那だって同級生にチューされて平気に笑ってるんだもん。ちょっと期待するよなー全く。
俺は複雑さと旦那の可愛さから頭を覚ますように髪をガシガシと撫でた。
すると旦那は何かを思いだしたように目を丸くして言葉を発する。
「あ、そうだ。某今日帰りが遅くなる故、佐助は先に帰っていても良いぞ。」
えー
やだよ、一緒に帰る。
「えぇ!なんでさ!いいよ、待ってる!」
「そ、そうか?すまぬな。でも10分程度で終わるからな!」
「なんだ、そんくらいなら普通に俺様待ってるし!」
「わかったわかった、じゃあよろしくな、佐助。」
旦那はニコニコと笑いながら俺の肩に手をポンとおいた。
「…っ」
いやぁ参った。俺はこの人が好きすぎてしょうがない。
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