長めのはなし
□だってずっと好きだった
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…
(あーあ、旦那また女子にイジられてやんの。)
かーわいい、と俺はクスッと笑った。
旦那は女子からも男子からも人気がある。そのせいでいつも俺様達のクラスは、休み時間中女子が入り浸っている。(まぁ、俺様目当ての女子がほとんどだけどー)
「幸村くんって彼女いるのー?」
「なっ!某はそんな軟弱なものはいらぬっ!」
「えー!じゃあキスもしたことないんだー!」
「なっ!は…破廉恥極まりないっ!!」
「「「「「かーわーいーい!!!!」」」」」
かーわーいーいっ。
つい俺様も叫びそうになっちまったぜ、さすが旦那。
でもそんな微笑ましかった空気は、次の瞬間シャットアウトされる。
「幸村くんって自慰もしたことなさそうだね!」
「じ…い?」
は?
「えー!嘘だぁ!男はみんな普通にやってるっしょ!」
「幸村くん、本当に知らないの?」
口々に破廉恥な言葉を旦那に浴びせかける女子共。(お前らちょっと自重しろォォ)
「ぅ…う、某だってそのくらい知っているっ!!」
うわー、旦那マジで意味分かってないんだコレ。
「えーじゃあやってみてよっ!ねっ?!」
「じゃあ私が教えてあげよっか?やりかた?」
すると雌の一人があろう事か、旦那の内股をスウッと撫でやがった。(いゃあああやめてぇええ)
「ぁう…!」
「「「「かわいーい!!」」」」
「ちょっとちょっとォォ!お嬢さん方!」
俺はあまりにも耐えられなくなって(旦那の喘ぎ声に、)旦那の元に推して参った。
「旦那にいらん事教えんな!この破廉恥な女共が!!」
「なに?佐助もして欲しいの?てか今度遊ぼーよ。」
最近のJKどうなってんだ!恥じらいっつーもんがないのか!
「あんたらただのセクハラオヤジだから!なんて恐ろしい子達なのっ!」
「佐助と幸村くんにだけだよォー」
「今度幸村くんも遊ぼーねー!ばいばーい!」
「もう来んな!」
破廉恥なJK達が帰っていくと、ようやく旦那が口を開いた。
「佐助…」
「旦那!旦那もね、嫌ならちゃんと嫌だって言うべきだよ全く、旦那がそんな可愛いから女子達だってイイ気に…」
「じいとはなんなのだ?」
「…はい?」
あんの糞雌豚共がァアアアア
俺はこの時ほど女子を恨んだ事はない。