長めのはなし
□そしてずっと好きでいて
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「うわー、俺様捻挫しちゃったみたい!!もー超最悪!旦那!ちょっと手貸してよ!」
「え?」
「はい!俺様棄権しまーす。じゃあね!女の子達!」
突然佐助の行動にポカンとした女子だったが、佐助がチュッと投げキッスを送ると
キャアアアアアアと今までの比ではない黄色い歓声をあげて辺りは騒然となった。
「ほら旦那、早く。」
「あ…!」
その隙に佐助は幸村の手を取ると、小走りで球技の会場をあとにしたのであった。
……………
「元親の野郎!!旦那の服脱がしやがって!!てか旦那もね、あんな簡単に脱がされないでよ!俺様ずっと見てたんだから!!」
全くといって人通りのない会場とは反対の薄暗い非常階段に着くと、ダンッと壁を殴って佐助が早口に某に向かって言葉を浴びせかけた。
「し、しょうがなかろう!某だって油断していたのだ!」
「その油断が命取りなの!!女共にだって見せたくないのに…男共にまで…!!アイツら旦那の事鼻の下のばしながら見てた!!」
「な…!某だって立派な男子だ!元親殿だって男は身体で勝負と言っていた!」
某もイラッとして言い返すと、
突然佐助の顔が真面目になった。
「旦那、自分がどれだけエロい身体してんのか分かってないでしょ。」
そう言って佐助は幸村の至近距離にまで近付き、乳首にソッと触れた。
「ん…っ」
「弄ればすぐ反応しちゃうし、こんな細いし、腰とかエロっちいし…」
そして片方の手を背中から腰にかけてツゥ…となぞる。
「ひゃあ…っ!」
「こんな男誘う身体しといてさ。」
佐助のほどよく鍛えぬかれた上半身
汗と佐助自身の匂い
自分を見つめるうっとりとした切れ長の眼に、ニヤッ笑う口元。
全てが幸村を誘っていて、惑わせていて
とうとう墜ちて、しまった。
「ぁっ…さすけぇ…、いっぱい触って…気持ちぃのして…」
「いつから旦那はそんなに大胆になっちゃったのかなぁ?」
「んんっ、佐助のせいだ…っ!」
「嬉しい事言ってくれるじゃないの。」
「んん…っ、はぁ…」
いつもの唇と唇が触れ合うキスではなくて、
佐助の熱い舌が口内を優しく侵食するような、
まるでこのまま溶けてしまうんじゃないかと思うくらいのキスを佐助は幸村に送った。
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