RED SLEEP

□返事のいらない手紙
1ページ/14ページ



ブックマン。
何事にもとらわれず、傍観者として裏歴史を記録するもの。


今回俺は、ラビという名前で、教団側のエクソシストとして戦うことになった。


目的は、教団とアクマの戦争を記録すること。






俺は『仕事』をするために、教団に来た。


それは、決して世界の平和のためとか、教団勝利のためなんかじゃなくて。





これはあくまで『仕事』の一貫。


今回は教団側のエクソシスト。

とりあえず、いつも通りヘラッとして、仲間面して、記録し終えたら、何事もなかったように去る。

それだけ。






―――だけど、俺はそこで君に出逢った。








「…………神田ユウだ」

「へぇ♪よろしくなぁ、ユウ―――」

「ユウって呼ぶな!!!」





綺麗な人だった。



始めは女のコかと思ったけど、胸が究極に平らだったから、あぁ、男なんだぁと気づいた。


ちょっと残念な気がしたけど、俺はノーマルだったし、彼を紙面上の『ラビ』の『ナカマ』以上に意識することはなかった。





「俺はラ―――」

「ブックマンJr.だろ」

「うん。そうだけど、ラビって呼んでよ」




………だけど、教団で過ごす日が積み重ねられていって、どんどん君のことを知っていく内に、俺はいつしか君を目で追いかけるようになっていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ