短編小説@
□ホワイトデー小話
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「ごっごめん!獄寺くん!」
学校の帰り道、いつもの分かれ道で10代目に謝られて俺は愕然とする。
俺っ!10代目に謝らせるような事をさせること、してしまったのだろうか!?
そんなことは断じてない!と言いたいが、現にこうして10代目は、本当に申し訳なさそうな顔でじっと此方を見つめて…
(Σ申し訳ございません10代目!ヤられてしまいました━━っっ)
…っじゃなくて、そんなことをさせては右腕の不徳の致すところ!
ここは土下座してお詫びするしかない!
「申し訳ありませんでした10代目!俺が鈍いばかりに貴方に謝らせるような事をしてしまって!」
「は?」
「は?」
…俺たちは互いに顔を見合わせてしまってからクスクスと笑いだした。敵わないです、ほんと。
◇ ◇ ◇
「…あのね?バレンタインのお返しなんだけど、…ホワイトディ、過ぎちゃったでしょう?」
あぁ、ホワイトデー、そうそう、あの日はちょっと期待しつつ10代目の方ばかり気にしてて俺には珍しくアッチにぶつかりコッチに転けまくり、…でもアレは…
「…オレ、キャンディとかは用意してたんだけど、何かそれだけじゃ足りないっていうか、感謝の気持ちが伝えきれないっていうか」
それで結局渡せなかったのずっと気にしてて、
なんてもう///!!
わかってましたよ?ずっと気にして見てたから。ソワソワして挙動不審に陥ってる貴方を見て、渡せないだけなんだって気付いて、それからはもう可愛くて可愛くて逆に悦に入ってたんです俺。
Σはっ!やっぱり俺のせいじゃねーか!!言って差し上げれば良かったんだ!
「その気持ちだけで十分です」って!さぁ言え!
「…それで遅れちゃったけど、でもやっぱ渡したくて///
…他に何か欲しいもの有ったら、言って?」
小首を傾げて見つめられたその瞬間俺の口からはお詫びの言葉ではなく素直な願望が出てしまった。
「貴方が欲しいです!!」
…ちーん。あれ?なんか失敗しましたか?俺…。
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大分ホワイトデーを過ぎてからの更新です(^_^;)
ノリだけで書いたのであんな終わり…いや、何も言うまいι