贈り物
□『屋上の黒猫』
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空を飛ぶ、黄色い小っちゃな鳥が眼に映る。
(あっあれ、ヒバリさんになついてる━…)
屋上にいるのかな?階段を昇る。一段、二段…
扉を開ける。眩しくて眼を細めると、給水塔の側で寝そべる黒いシルエット。
(ヒバリさん、寝てる?)
この人は寝ているところを邪魔されると、烈火のごとく不機嫌になるけど…オレは自分がそれを許されてることを知ってる。
(寝顔も綺麗なんだよね)
「…呼び出したのは、あなたですよ、起きてください?」
眠り姫に声を掛けてヒョイって覗き込む。下から腕が伸びてギュって抱き締められる。あわわっっ!
「遅いよ、待ちくたびれた」
「…呼び出されて、すぐ出たんですよ?最初に応接室に行っちゃって、それで少し遅れたんです」
ギューって胸に頭押し付けられて苦しくてパタパタするオレ。
するとムッとして言い返される。
「僕の居場所くらいわかるでしょ?君なら」
「何を根拠に」
「…これ」
ホッペにキス、わ!
オデコにキス、わわっ!
唇にキス。わ━っっ!!
「ずるいです、ヒバリさん」
抱き締められたまま、うーって唸る。野生動物を手懐けた気分。でもかわいい。
「用件は、何だったんですか?」
「うん?だから…」
よいしょって身を起こされてヒバリさんも起きて…
って思ったら、オレの膝にコロンって小さな頭を載せて…は?
「枕がないと、寝にくいじゃない?」
ふぁぁ、って欠伸を一つ。
…、ふぇぇぇえ!?
「…相変わらず傍若無人ですね」
はぁ〜あ、って溜め息を付きながら許しちゃうオレもオレだけど。惚れた弱みってやつですか!?
(好きなんだよなぁ…)
照れながら柔らかい黒髪を撫でる。うぅ、可愛い!
「ねぇ?それよりも」
はい?
「もうちょっと、太ってよ。首が痛い」
ほっといて下さい!!
━━━━
「ちなみに夜は肉布団ね」
「!? はぃい!??」
と続く(笑)
リクは甘い雲ツナでした♪リクありがとうございましたo(^-^)o♪