短編小説@
□『熱視線』
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「ねぇ、さっき獄寺くん、俺のこと見てなかった?」
更衣室のドアを開けながら不意に10代目がそんなことをおっしゃるから、俺は慌ててつんのめってロッカーにどんがらがっしゃんと体当たりしてしまった。
「ツナのことなら俺も見てたぜー?
ツナ、寝てただろ?」
うしゃしゃっと山本バカがそんなこと言い出して「何言ってんだよ山本のが先に寝てたんじゃん」とかなんとか言いながら10代目が言葉を返す。
「気のせいっすよ10代目、それよか早く着替えないと、またあの体育教師うるさいっすから」
そうだった、と山本と軽口を叩きながらシャツのボタンを外していく貴方。
━━…見てたかって?…見てましたよ、今も、ホラ、あなたから眼が離すことが出来ない。
白いシャツから顕になる微かに色付いた白い肌、華奢な首筋も薄い胸も、俺を魅了して蠱惑し、て、身体の奥の方からずくずくと熱い熱が突き上げてきて…
━…ベルト、外して下さい…?
(腰…細っせぇ)
粘るような視線に、貴方は気付かない。
今隣にいる俺は、頭の中で貴方を犯し蹂躙して征服し冒涜する。
貴方の喘ぐ声はきっと甘くて、その身体は何処までもあったかいんでしょうね…
身体中貪り尽くして俺を求めて、もっと乱れて?
もっともっともっとメチャクチャに
俺でイッパイにして━
「…獄寺くん…?」
「…花びら付いてるっすよ、10代目」
━…首筋に、所有印のように咲くその花にすら渡さない━…
《貴方ハ俺ノ汚レタ聖域》
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すいません〜獄が黒くなってしまいましたぁぁ(>_<)