ツナ受け長編小説
□『修学旅行へ行こう!』
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「修学旅行かぁ…」
HRの時間渡された一枚のプリント、そこには中学生最大のイベント、修学旅行の案内が書かれてあった。
季節は初夏。
こうゆう行事がある時、今までのツナは誰からも仲間に誘ってもらえず悲しい思いをしていたものだった。
小学生の時担任の先生が、『誰か沢田も入れてやってくれ』、そう言った時、ひどく自分の存在が惨めなものに思えたものだ。しかし今は━━、
「10代目!一緒の班になりましょうね!!」
「もちろんなのなー!」
と、暖かい笑顔をくれる仲間と呼べる人たちがいる。
「ツナくん、私たちも同じ班にしてもらってもいい?」
ニッコリ笑って京子がブツクサ言う黒川花と話しかけてくる。
「うん!もちろんだよ!!
楽しい旅行にしようね!」
心の底から嬉しい気持ちが溢れてきて、ツナはこれ以上なく綺麗に微笑んだ。
(ぐわっ!)
(がっ!)
かっかわいいっす!10代目…!
…かわいいのなー。
━…苦悶する周りの『友人』と呼べる人たちの気持ちも知らずして。
さあ、お祭りの始まりです。