ツナ受け長編小説

□『修学旅行へ行こう!』
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(嘘だろ〜!?初日から遅刻なんて!!)
全力疾走でツナは走る。本当に速いのだが、生憎それを目撃してるのは獄寺だけだ。

「大丈夫ですよ!10代目!バスのヤロー、出発してたら果たしてやりますから!」

「Σそれって何の解決になるの━━ッッ!?」

ガーン、と成りつつも校門が見えてきた。普通の人間程度の疾走までレベルを落としてツナは駆け込む。が、もうバスは出発しようとしていて、

「━━っっツナ!飛び乗れ!」
「わわわわわι」

山本がドアを開けて手を引っ張ってくれた。ふぅ、ギリギリセーフι

ってかこれも人間技じゃないよねι

 ◇ ◇ ◇

「…何をやってるの、君達は」

「はっスイマセンιヒバリさん」
でもバスの中で正座でお説教は止めてください。何だか目だってます。

「目立つようなこと、止めてよね、うっとおしいから」
…あのー、この状況はどうなんでしょうか?

「取り敢えず、君の席はここね」

「えっ…あの」
ヒバリさんの前後左右全て空いてるんですが、隣ですか?

「うっとおしいのは嫌いだよ。でもあいつらと一緒だと、君、問題起こすでしょ」

監視の意味も兼ねて、ですか。
まぁ新幹線乗るまでだしね。
「わかりました」
間に合ったことだし、結果オーライということで。
オレはヒバリさんの横に落ち着いた。



「あんにゃろう…果たす!!」
後ろの席では獄寺が今にもダイナマイトを出しそうな雰囲気で睨んでいる。

「まぁまぁ、良かったぜ。あとホント少し遅れてたら、マジで置いてかれるとこだったんだぜ?」

遅刻は規律の乱れだと、かの風紀委員長様が仰って出発しようとしていたのを、山本が引き留めていてくれたのだ。もう少しでホントヤバかった。

「んでも、何で遅刻なんかすんだよ。夕べ早く寝なかったのかぁ?」

「…まーな」

「? ふぅん」

トサッと腰を降ろした獄寺に山本が何か言いたげに視線を送る。

「━…ツナも」
「…10代目?」

「いや、…なんか、仲直り出来たみてーだな」

ガタタッと獄寺は席から滑り落ちた。

「…何でテメーが知ってやがる///」

「ん? 何があったなんて知んねーけど、お前らの態度がいつも通りになってたからな」

(…侮れねぇι)

バスは東京へ向かう。
 
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