ツナ受け長編小説
□『修学旅行へ行こう!』
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「…おはようございます。10代目」
目が覚めたらすぐ目の前に、獄寺くんの整った綺麗な顔が眼に入った。
オレはズザザザザぁっと後退りする。
心臓に悪いなっ!もうっ///
◇ ◇ ◇
「昨日の夜大騒ぎだったらしいよ?」
朝食を取りながら黒川が言った。何が?って顔でオレたち三人は顔を見合わせた。
「…ある男子部屋の前で、女子によるバトルが繰り広げられたのよ」
「花ぁ、もういいじゃないっ」
?京子ちゃん、何慌ててるのかな?
「女子によるバトル?何だよそれ」
味噌汁を啜りながら獄寺くんが答える。
「なんたって修学旅行だからね。甘いロマンスを求めて、普段お近づきになれない人たちと、何とかしてお知り合いになりたい、ってそうゆう訳よ」
「へぇ〜、女の子は積極的なのなー」
これまた漬物を食べながら山本が答える。
「…あんたたちのことよ」
「「「…はぁ?」」」
三人でハモる。オレたちの部屋!?? …あー、でもそうか。考えてみれば不思議でも何でもない。
「とにかく彼方のクラスから此方のクラスまで、先生の見回りをかいくぐって現れるもんだから、まあ鉢合わせが続いてね、…終いには髮を引っ張っての乱闘も始まったりで、ヒバリ様に正座させられてたりして、大騒ぎよ」
あはははι女の子はすごいなぁ。パワフルだ。
「気付かなかったの?夜中」
あんなに賑やかだったのに、と付け加えて。
「あー、何だか外がざわついてんなぁ、とは思ったけど、こっちは寝るのに集中してて」
ボリボリと頬を掻く山本。
山本、眠りにくかったのかな?オレなんか昨日寝っぱなしだったけど、布団入ったらすぐ爆睡してたよ。
「何者であろうと、10代目に近付こうとする者は果たす!!」
物騒だよι獄寺くーん。
「普通はねぇ、男どもの方が女子の部屋に来そうなもんなのにねぇ」
ぶちぶちほざく黒川の言葉にハッとする。そう言えば京子ちゃん目当てに、まさかそっちにも!?
「…京子は具合の悪い誰かさんが気になって、何度か行こうとしたんだよ?」
オレの視線を察したのか黒川が先回りしてそう告げる。
「え?え?」
動揺するオレ。
「花っ!もういいでしょ?…ごめんね、ツナくん。様子見に行けなくて。
でも良かった、元気になったみたいで」
明るい京子ちゃんの笑顔。どうしよう、すごく嬉しい!
隣でケッて声がする。ごっ獄寺くん…ι
「まぁ、そんな訳だから、予約取り付けておこうかと思って。今夜遊びに来ない?うちらの部屋」
「Σええっ!?いーの!?」
「そっちの部屋には行けないしね。やっぱり、修学旅行だもん。遊びたいじゃん?」
黒川…、いいヤツだぁ
しょーがねーな、あはは楽しそうだなー、って声がする。
うわー、なんか楽しいな、こういうの///