ツナ受け長編小説

□『修学旅行へ行こう!』
1ページ/15ページ


「…おはようございます。10代目」

目が覚めたらすぐ目の前に、獄寺くんの整った綺麗な顔が眼に入った。
オレはズザザザザぁっと後退りする。

心臓に悪いなっ!もうっ///

 ◇ ◇ ◇

「昨日の夜大騒ぎだったらしいよ?」
朝食を取りながら黒川が言った。何が?って顔でオレたち三人は顔を見合わせた。

「…ある男子部屋の前で、女子によるバトルが繰り広げられたのよ」

「花ぁ、もういいじゃないっ」

?京子ちゃん、何慌ててるのかな?

「女子によるバトル?何だよそれ」
味噌汁を啜りながら獄寺くんが答える。

「なんたって修学旅行だからね。甘いロマンスを求めて、普段お近づきになれない人たちと、何とかしてお知り合いになりたい、ってそうゆう訳よ」

「へぇ〜、女の子は積極的なのなー」
これまた漬物を食べながら山本が答える。

「…あんたたちのことよ」

「「「…はぁ?」」」

三人でハモる。オレたちの部屋!?? …あー、でもそうか。考えてみれば不思議でも何でもない。

「とにかく彼方のクラスから此方のクラスまで、先生の見回りをかいくぐって現れるもんだから、まあ鉢合わせが続いてね、…終いには髮を引っ張っての乱闘も始まったりで、ヒバリ様に正座させられてたりして、大騒ぎよ」

あはははι女の子はすごいなぁ。パワフルだ。

「気付かなかったの?夜中」
あんなに賑やかだったのに、と付け加えて。

「あー、何だか外がざわついてんなぁ、とは思ったけど、こっちは寝るのに集中してて」
ボリボリと頬を掻く山本。

山本、眠りにくかったのかな?オレなんか昨日寝っぱなしだったけど、布団入ったらすぐ爆睡してたよ。

「何者であろうと、10代目に近付こうとする者は果たす!!」

物騒だよι獄寺くーん。

「普通はねぇ、男どもの方が女子の部屋に来そうなもんなのにねぇ」

ぶちぶちほざく黒川の言葉にハッとする。そう言えば京子ちゃん目当てに、まさかそっちにも!?

「…京子は具合の悪い誰かさんが気になって、何度か行こうとしたんだよ?」

オレの視線を察したのか黒川が先回りしてそう告げる。

「え?え?」
動揺するオレ。

「花っ!もういいでしょ?…ごめんね、ツナくん。様子見に行けなくて。
でも良かった、元気になったみたいで」
明るい京子ちゃんの笑顔。どうしよう、すごく嬉しい!

隣でケッて声がする。ごっ獄寺くん…ι

「まぁ、そんな訳だから、予約取り付けておこうかと思って。今夜遊びに来ない?うちらの部屋」

「Σええっ!?いーの!?」

「そっちの部屋には行けないしね。やっぱり、修学旅行だもん。遊びたいじゃん?」

黒川…、いいヤツだぁ

しょーがねーな、あはは楽しそうだなー、って声がする。

うわー、なんか楽しいな、こういうの///
 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ