「なんかねぇ」
バスっと枕を整えながらツナが切り出した。

「10代目?」
「ツナぁ?」

「ここのパスワード、変更するらしいよ?管理人」
白地に薄い水玉のパジャマを着たツナがあっちへコロコロ、こっちへコロコロ、布団の上を転がっていく様子を目で追いながら(う、可愛いーっス10代目っ)獄寺も、そう言えば…と頷いた。

「ああ…まぁ、今までがモロバレでしたからね。『獄ツナ』知らなくてもパスの有り所さえ知ってりゃ入れましたから…」

「『獄ツナ』じゃねーだろ?『ツナ総受け』が正しくね?」

「何を!?? メインは俺と10代目なんだよ野球バカ!! てめぇこそ何故ここにいる!!10代目のお宅でお泊まりは、右腕たるオレの特権だと思ってたのにっ!
…おい、もっときちんと引っ張りやがれ!」
パンッ!
シーツ一枚のシワも気になるようだ。

(!?オレにとっちゃあどっちも遠慮したいんですけど━━!??)
「ま、まぁまぁ獄寺くん…母さん喜んでるし…『息子が増えたみたいだわーっ♪』って…」

「…ぐっ…!お母様がそう仰るのなら…」
くうッ、っと拳を握りしめる。

(やれやれ…)
ふぅ、と溜め息を吐く。
京子ちゃんとハルが、しょっちゅうパジャマパーティーを開くと聞いた獄寺くんが、『俺もっ!!10代目とパジャマパーティーしたいですっ!』っと宣言したため、本日一回目のお泊まり会が催されたのだ。

(友達とお泊まり会なんてオレもしたことないから嬉しいんだけど、さ?)
チラリ、隣を見る。
この頃どうも、危険な視線を感じる…

(二人きりとか、そうゆーのは止めた方がいいよ、絶対!)
ぱふっと枕に顔を埋める、

そんな姿が可愛いらしくて。
((う…っ))
二人の男は鼻を押さえる。

…管理人の思惑も働いてるしね(笑)

「それで、新しいパスってなんなのな?」
スウェットの上下に着替えた山本がオレの隣にニャハハハって仰向けに寝転んで。

「てめぇ!10代目の隣は俺だッつってんだろーが!!」
いきりたつ獄寺くんが反対側のオレの横に、ばふっと陣取る。

いわゆる『川の字』状態?

「うん、だからね? 『これ』なんだって」

「は?」
「10代目?」

「単純だけど…『獄寺くん』『オレ』『山本』の3人を数字6桁でね? 一応、『復活』知らないと入れないでしょ?って管理人が…」

「ああ、まぁ、そーなのな」

「単純過ぎますね!さすが管理人のスズメの頭!難しくすると覚えきれないんスよ絶対!!」

「…う、オレも、いーなって思ったんだけど…」

「さすがは10代目っスね!シンプルで分かりやすくて良いんじゃないスかっ?」

「はは…ありがと」
(出たー!!獄寺くんの『手のひら返し』!!)

「じゃ、じゃあ注意事項ね? えーっと…、
@未成年はお断り
A読んだ後の誹謗中傷苦情もお断り
Bもちろん無断転載お断り
C自己責任ですよ〜!

だって。…ん?あれ…追記で、
Dモバ友さんは読まないで(泣)
…なんだコレ?」

「じゃあ書くなよって話っスよねっ」

「妄想が押さえきれないらしーぜ? ニャハハハ」

「…てめーら、うるせぇぞ、いつまで くっちゃべってるつもりだ。夜は寝るもんだって知らねーのか」
ガラリ、客間の襖を開けておよそ無表情に機嫌の悪いリボーンが入ってきた。

「げっ!!リボーン!?」
「リボーンさん!??」
途端ガバッと起き上がる3人。

「いっぺん死ね」
チャキっと構えられて

「ひぃい!タンマ!タンマって!」
「怒りを鎮めて下さいリボーンさん!」
「待つのな小僧!」
「「「わ━━━ッ!!」」」

ップツン、ザ━━━ッ




「…どーやら中継が切れたみたいよ?ハルちゃん」

「ぐ…!残念です!せっかく今夜のお泊まりパーティーのネタに、イーピンちゃんに頼んでカメラをセットしてもらったのに…っ」

「男の子だけで盛り上がろうなんて、ズルいよね」

「ねーっ」


…いつの時代も女の子は妄想好き(笑) by管理人


 

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