寓話

□絶対の青空
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誇張などではなく、本当に毎日違う風景を
切り取ったような窓は見ていて飽きないのです。
まるで刻々と違った姿を見せる絵画や、
スクリーンかのようにも見えます。

晴れた夏の日の風景には蝉が泣き叫び、
突如降り出す夕立に鳥は低く飛び回り、
月のぼんやりとした明りに蛙が挙って歌いだす。
一瞬一瞬とお同じ風景はありません。

その瞬間を見逃せば、また景色は変わっているのです。
もちろん劇的な変化などなかなかありませんが、
それでもやはり違うのです。

晴れた日には先生や仲間達と走ったグラウンドを思い出しました。
雨の日には制服のまま雨に濡れて帰った通学路を思い出しました。
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