寓話

□神の少年〜来訪〜
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とりあえずもう寝ようと
つい今までくるまっていた毛布をたたむ。
まだ少し自分の体温が残っていて、
毛布を剥いだ自分の方がかえって、
体温を奪われたみたいに冷たい。

板の間の冷たさが
冷えすぎた足に刺すように
伝わってくる。

早く布団に入りたくて
気がつけば早足になる。

ギィ...

部屋に入ると空気が少し暖かくなる。
先に眠りについていた妹の体温が、
少し部屋まで暖めたのであろうか。

雨戸の閉まっていない窓からは
澄んだ冬空と星たちが見える。
本当にこぼれて砕けた光の欠片のように。

「綺麗だよね」

ふと、聞き慣れない声が聞こえた。
はっきりとした落ち着いた声音。
まだ声変わりを迎えていない
少年の声だった。


誰・・・?

 
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